地理学

世界の二大喫茶文化!コーヒーと茶について

目次

  • コーヒー
  • 世界で最もお茶を飲むのは?

コーヒー

コーヒーの生育には、年間の平均気温が20度前後で降水量が1000mm~2500mmが最適だとされています。更に、成長期には雨がよく降り、収穫期には乾燥する環境が必要です。

このような気候が多くみられる北緯25度~南緯25度の地域をコーヒーベルトと呼び、コーヒーの産地が集中しています。

国別のコーヒーの生産量では、ブラジルが世界の3割を占める生産量世界一の国です。隣国のコロンビアもコーヒーの生産量が多く、生産量世界2位の国です。

ブラジルやコロンビアで生産されるコーヒーはレギュラーコーヒー用のアラビカ種が主流です。

アラビカ種とは、栽培する条件が厳しく、病気にも弱く、収穫できる量も少ないですが、香りが華やかで風味も良いコーヒーの元種です。

近年では、ベトナムもコーヒーの生産量が増えており、輸出額ではブラジルを抜いて世界一になりました。

ベトナムで生産されるコーヒーは缶コーヒーやインスタントコーヒーの原料とされるロブスタ種が主流です。

ロブスタ種とは、アラビカ種とは対照的で、栽培しやすく、病気にもなりにくいのですが、苦みが強く渋みもあり、比較的安価で取引されます。

コーヒー先進国の飲み物と言われ、コーヒーの消費量トップ20カ国は生産量トップのブラジルを除いてすべて欧米の国です。

コーヒーの産地であるアジアや南米にコーヒーが普及しないのは、コーヒーが高級な飲み物だからです。

日本の緑茶の小売価格は100gあたり125円ですが、コーヒーは640円です。更に、お茶を飲む時一杯辺りに必要な茶葉は緑茶は2gですが、コーヒーは10gが必要です。

茶の生育には、年間の平均気温が15度程度(最低でも12度以上)で年間降水量が1300mm以上、生育期の降水量が1000mmが最適の環境です。

このような気候が多くみられる北緯45度~南緯35度の地域をティーベルトと呼びます。

茶の産地はコーヒーより広い範囲で生産可能です。

ティーベルトの中でも生産国は3カ国程で中国とインドで世界の半分の茶を生産しています。

茶と言えば日本人にとっては緑茶のことですが、世界で生産されるお茶の70%は紅茶です。インドやスリランカなどの南アジアやケニアなどアフリカで生産されるお茶のほとんどが紅茶です。

中国は緑茶の生産も多いですが、ウーロン茶など中国特有のお茶もたくさんあります。

茶の違いは栽培する茶の品種ではなく、製造方法にあります。

茶葉を酸化発酵させて製造するのが紅茶、半発酵させるのがウーロン茶、発酵させずに加熱して作るのが緑茶です。

しかし、インドやスリランカでは紅茶専用のアッサム種の栽培が普及しています。

世界で最もお茶を飲むのは?

茶の消費量を国別でみると生産大国で人口大国の中国とインドが群を抜いています。

しかし、国民一人当たりの茶の消費量を見るとアラブ首長国連邦などイスラム圏の国が多い傾向にあります。

イスラム圏では飲酒が禁止されており、更にコーヒーも規制されていた時期があり、人々の間でお茶が身近な飲み物として定着しています。

お茶の消費量が日本より多い国には、ガンビアやジンバブエなどアフリカの国やチリ、ロシアやジョージアなどの旧ソ連圏の国があります。世界中でお茶が飲まれていることが分かります。

安く、湯を沸かせば手軽に作れるお茶は世界中の人が飲んでいる飲み物です。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。