目次
- ファイルシステムの操作
- ファイルシステムの情報
- マウントとアンマウント
- syncコマンド
- スワップ
ファイルシステムの操作
ファイルシステムの情報
システムで利用するファイルシステムの情報は、/etc/fstabファイルに記述されています。
以下、主なファイルシステムの種類です。
| タイプ | ファイルシステム |
| ext2 | Linuxで標準的に使われる |
| ext3 | ext2にジャーナリング機能を加えたもの |
| ext4 | ext3の後継 大容量のファイルシステムをサポート |
| btrfs | 比較的新しいLinuxのファイルシステムで、サブボリュームを構成しスナップショットなどの機能を持つ |
| xfs | 古くからあり、ジャーナリング機能を持つ |
| iso9660 | CD-ROMで使われる |
| FAT/VFAT | Windowsでは古いファイルシステム UEFIファームウェアのシステムパーティションやISOLINUXのイメージ等でも使用されている |
| ntfs | 近年のWindowsで使われる |
| nfs | ネットワークファイルシステム |
| tmpfs | メモリ上に配置(RAMディスク) |
| swap | 物理メモリのスワップ先 |
| ZFS | OracleのSolarisで使用 btrfsが参考としたファイルシステム |
以下、/etc/fstabで指定できるマウントオプションです。
| オプション | 説明 |
| defaults | デフォルト |
| auto | mount -aによる自動マウント対象 |
| noauto | mount -aによる自動マウント対象外 |
| ro | 読み込みのみ許可 |
| rw | 読み込み・書き込み共に許可 |
| exec | バイナリの実行を許可 |
| noexec | バイナリの実行を禁止 |
| async | 非同期で入出力を行う |
| sync | 同期で入出力を行う |
| uid | マウントしたファイルシステム上のファイルの所有者を指定する |
| nouser | 一般ユーザーによるマウントを禁止 |
| user | 一般ユーザーでマウント可 マウントした本人のみアンマウント可 |
| users | 一般ユーザーでマウント可 誰でもアンマウント可 |
カーネルがサポートしているファイルシステムは/proc/filesystemsで確認できます。
現在どのようなファイルシステムがマウントされているか、またどのようなマウントオプションが使われているかは、/etc/mtabで確認できます。
/proc/mountsにもほぼ同じ情報があります。
マウントとアンマウント
ファイルシステムを利用するには、任意のディレクトリをマウントポイントとしてマウントする必要があります。ファイルシステムをマウントするにはmountコマンドを使います。
以下、mountコマンドの主なオプションです。
| オプション | 説明 |
| -a | /etc/fstabで指定されているファイルシステムをすべてマウントする |
| -f | /etc/mtabの情報を書き換えるだけで実際にはマウントしない |
| -o | マウントオプションを指定する。 -o remount:再マウント -o noexec:バイナリの実行を許可しない -o nosuid:SUID、SGIDを無視する -o loop:ループバックマウントする |
| -n | /etc/mtabにマウント情報を書き込まない |
| -r | 読み取り専用でマウントする |
| -t タイプ | ファイルシステムの種類を指定する |
| -w | 読み書き可能でマウントする |
ファイルシステムをアンマウントするには、umountコマンドを使います。
syncコマンド
ファイルに対して書き込み動作をしても、実際にはすぐに書き込まれるわけではありません。データをいったんメモリ上のディスクバッファ領域に保存され、一定のタイミングでディスクに書き込まれます。ただし、プログラムはディスクバッファに書き込んだ時点でファイルの書き込み処理を完了します。ディスクアクセスはメモリアクセスに比べて格段に遅いため、データをまとめてディスクに書き込むことでパフォーマンスを向上させます。syncコマンドを実行すると、ディスクバッファ領域にあるデータをディスクに書き込みます。syncコマンドを実行せずにいきなり電源を切ったりすると、ディスクバッファ領域にあるデータは消えてしまい、ファイルシステムの整合性が取れなくなる危険性があります。
スワップ
スワップ領域は、ブロックデバイス上の仮想的なメモリ領域として使われます。スワップ領域は通常、システムのインストール時に作成しますが、後から作成することも可能です。スワップ領域を作成するには、mkswapコマンドを使います。
以下、mkswapコマンドの主なオプションです。
| オプション | 説明 |
| -c | スワップ作成前に不良ブロックのチェックを行う |
| -L ラベル | ラベルを指定する |
スワップ領域を有効にするには、swaponコマンドを使います。
以下、swaponコマンドの主なオプションです。
| オプション | 説明 |
| -a | /etc/fstab内のスワップ領域をすべて有効にする |
| -s | スワップ領域を表示する |
スワップ領域を無効にするにはswapoffコマンドを使います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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