目次
- 海溝とは?
- 付加体とは?
- 付加体が山脈を作る
- 島弧・弧状列島の地形的特徴
海溝とは?
海溝とは、海洋プレートが大陸あるいは海洋プレートの下に沈み込む場所です。その為、必然的に大陸の端に連続的に存在することが多くなります。沈み込みによって下に物質が引き込まれるので、地形的にも低くなって細長い溝となります。最深部の水深が1万メートルを超す海溝もあります。海洋で最も深い場所は大洋の中央部ではなく、大陸縁辺にある海溝です。
付加体
付加体とは、海洋プレートが海溝で大陸プレートの下に沈み込むときに、海洋プレートの上の堆積物がはぎとられ、陸側に付加したもののことです。
プレートの沈み込み部分では、海洋プレートの底に堆積した地層は地球の内部に入ることが出来ず、引きはがされて陸側プレートの海溝斜面にくっつけられます。これを「付加体」と呼びます。付加体は陸から遠く離れた海域で堆積した細かい深海底堆積物と大陸側から海溝に運ばれたやや粗い堆積物で構成されています。
沈み込みの際、新しい堆積物は古い堆積物の下に潜り込むように堆積します。結果として、古い堆積物はどんどん隆起して「前弧リッジ」や「外縁隆起帯」と呼ばれる高まりを作ります。この高まりは大陸側から海溝へ流れ込む砂や泥を止めてそれらが堆積した平坦な面が形成されます。これを「前弧海盆」または「深海平坦面」と呼びます。
付加体が山脈を作る
付加体はさらに成長すると、最後には造山帯として山脈を作ります。アンデス山脈やロッキー山脈など、新しい造山帯が大陸の縁あるのはこのためです。日本列島も大陸の縁に出来た新しい造山帯であり、付加体の形成が繰り返されてきました。弧状列島は太平洋やインド洋に淵に沿って形成されています。これらの地域はいずれも海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込むプレート境界に位置しますが、その内部の地形配列には共通した特徴があります。
島弧・弧状列島の地形的特徴
一番外側に海溝が島弧と並行してあります。そして、その内側に島弧本体の高まりがあり、その上に火山が形成されています。これも島弧と平行に並んでいます。さらに、島弧と大陸の間に小さな海である縁海が存在します。このような海溝、火山帯のある島弧、そして縁海のセットが島弧・弧状列島の大きな地形的特徴です。
弧状列島が弓形の理由や弧状列島と火山との関係についての記事もありますので、興味がある方はぜひ読んでみて下さい。
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