地学

なぜ地震がおこるのか?地震についてと日本付近の地震の種類

目次

  • なぜ地震がおこるのか?
  • 地震とは?
  • 震源とは?
  • 断層が動く原因は地殻の歪み
  • 正断層・逆断層・横ずれ断層
  • 日本付近の地震の種類
  • プレート境界地震、海溝型地震
  • 内陸直下地震
  • 活断層

なぜ地震がおこるのか?

地震とは?

地震とは、プレートの沈み込みなどによって発生する地下の歪みが短時間で解放されることです。

プレート沈み込みなどプレートの動きによって蓄積された地下の歪みが許容範囲を超えた時に、地殻の断層(割れ目)のずれとして短時間で解放されます。

このとき、地下の断層面上で断層が最初に動き始めるポイントを地震の震源と言います。

震源とは?

震源とは、地震発生時に地下の断層面上で断層が最初に動き始めたポイントです。

地震波は断層が動いた部分(断層面上)のどこからでも発生するので、地震波から詳細な場所を特定できるのは最初に地震波が発せられる点、つまり断層が最初に動き出した点だからです。

また、震源を地表に投影させた点を震央と言います。

断層が動く原因は地殻の歪み

断層が動く原因は、地殻のゆがみです。

地殻を構成する岩石には、いろいろな方向から力がかかります。

それによって生じた歪みが限界に達すると地殻内で強度の弱い部分である断層でずれが生じます。

力のかかる向きと断層面の傾きの方向によって断層のずれ方が変わり、正断層、逆断層、横ずれ断層の3つのタイプがあります。

正断層・逆断層・横ずれ断層

上盤と下盤

断層面が傾いている断層を挟んで、断層面の上に乗っているほうを上盤、断層面の下の方を下盤といいます。

正断層

正断層とは、地面を両側から引っ張るような力がかかり断層が起き、地面が両側にずれる断層です。

正断層では上盤が断層面の下にずり下がります。

逆断層

逆断層とは、地面を両側から押しつぶすような圧力が加わり、地面がのし上がるように上にずれる断層です。

逆断層では上盤が断層面の上にのし上がります。

横ずれ断層

横ずれ断層とは、地面を水平方向に押す力が働き、力に対して斜め水平方向に断層がずれることです。

断層を挟んだ反対側の断層が左にずれる場合は「左横ずれ断層」右にずれる場合は「右横ずれ断層」と言います。

日本付近の地震の種類

日本列島周辺では、プレートが沈み込む収束運動が続いているため、大陸プレートと海洋プレートが押し合い、岩盤が水平方向に圧縮されています。

日本付近で起きる大地震は発生原因から大きく2種類に分けられます。

一つは、プレートの沈み込みにしたがって、海溝から沈み込んだプレート境界面に沿って生じた巨大な逆断層が引き起こす地震です。

プレート境界地震または、海溝地震と呼ばれています。

もう一つは、地殻内の活断層の活動が主な原因の日本列島の内部で発生する内陸直下地震です。

プレート境界地震、海溝型地震

出典:「気象庁 地震発生の仕組み」より

プレート境界地震とは、プレートの沈み込みにしたがって、海溝から沈み込んだプレート境界面に沿って生じた巨大な逆断層が引き起こす地震です。

海溝に沿って発生するので海溝型地震とも呼ばれています。

プレートの沈み込み運動による歪みを一気に解消するので、頻繁に巨大地震が発生します。

南海トラフに沿って分けられた区間では、それぞれほぼ100年ごとにM8級の巨大地震が繰り返されてきました。

沈み込み帯のうち6000メートルより浅いものをトラフ、深いものを海溝と言います。

内陸直下地震

内陸直下地震とは、地殻内の活断層の活動が原因で内陸部で発生する地震です。

プレートの沈み込みで日本列島にかかる地殻内部の力は、その大部分がプレート境界地震で解放されますが、内陸部にそのあまりの力がかかります。

何回ものプレート境界地震の中で、内陸部に蓄積された歪みは徐々に蓄積されて行き、それが地殻の弱線である活断層の活動で解放されるのです。

活断層はたくさんあるので一つ一つの活断層での歪みの蓄積はプレート境界地震に比べてずっと小さくゆっくりなものです。

その為、活動間隔は短くても短くても1000年、多くが数千年以上で、長い場合には数万年にもなります。地震の規模も最大でM8、大部分がM7級です。

活断層

出典:「2017年活断層フォトコンテスト 優秀賞受賞」より

活断層とは、震源断層が地表まで延びて出現したもののことです。

活断層の特徴は、活動によって地表に地震断層と呼ばれる断層地形を残すことです。

このように断層運動などで地形がずれて変化することを変位と呼びます。

活断層は将来活動する可能性のある断層と考えられますが、その根拠は、地表付近で最近の地質時代に活動の繰り返しの証拠があることです。

もし、活断層として知られていない断層が動いて地震が引き起こされたら、その断層は地震を引き起こした断層なので「震源断層」と呼びます。

活断層は震源断層が地表まで延びれて出現したものです。

活断層は最近の地質時代に繰り返し活動した証拠を持つということが重要です。

その証拠によって将来、活断層がどんな間隔でどのような自信を引き起こすかが推定できるからです。

活断層を引き起こす地震はM7級の大地震と考えられます。活断層が地表に変位を残す為には、地震時に地震断層が出現する必要がある為です。