Samba(1)の続きですので、読んでない方はまず下記リンクからSamba(1)を読んでみてください。
マスターブラウザ
マスターブラウザとはWindowsネットワーク内にあるコンピュータのリストを管理するコンピュータのことです。
以下は、[global]セクションのマスターブラウザ関連の設定項目です。
設定項目 | 説明 |
os level = 数値 | マスターブラウザ選定時に宣言する優先度を指定します。 数値が大きいほど優先度は高いです。 |
local master = yes|no | マスターブラウザ選定に参加すかを指定します。 yesの場合はマスターブラウザ選定に参加します。 |
preferred master = yes|no | マスターブラウザ選定を要求するかを指定します。 yesの場合はマスターブラウザ選定を要求します。 |
Sambaユーザー管理
「security = USER」の場合、システムのユーザーアカウントとは別に、Sambaユーザーのアカウントが必要になります。また、Sambaユーザーを作成するためには、対応するシステムのユーザーアカウントが必要です。
ユーザー情報が格納されるバックエンドデータベースとして以下の種類が利用可能です。
smbpasswd
テキスト形式のパスワードファイル(/etc/samba/smbpasswdなど)にユーザー情報を1ユーザー1行で格納します。
tdbsam
バイナリ形式のデータベースにユーザー情報を格納します。
ldapsam
LDAPサーバーにユーザー情報を格納します。
pdbeditでのSambaユーザー管理
pdbeditコマンドは、すべてのバックエンドデータベースにも対応しています。
オプション | 説明 |
-L | Sambaユーザーを一覧表示します。 |
-a | Sambaユーザーを追加します。 |
-x | Sambaユーザーを削除します。 |
smbpasswdでのSambaユーザー管理
Sambaユーザーのパスワード変更には、smbpasswdコマンドを利用します。
オプション | 説明 |
-a | Sambaユーザーを追加します。 |
-d | Sambaユーザーを無効化します。 |
-e | Sambaユーザーを有効化します。 |
-x | Sambaユーザーを削除します。 |
Samba管理コマンド
smbstatus
smbstatusコマンドは、Sambaサーバの稼働状況を確認するためのコマンドです。
nmblookup
nmblookupコマンドは、マスターブラウザの検索、ワークグループ内のホストの検索、NetBIOS名の問い合わせなどを行うコマンドです。
以下、nmblookupコマンドの主なオプションです。
オプション | 説明 |
-M | マスターブラウザを検索します。 |
-A | 引数をIPアドレスとみなします。 指定されたIPアドレスのMACアドレスやNetBIOS名などを表示します。 |
Sambaクライアント
Sambaはサーバとしての機能だけでなく、LinuxがMicrosoftネットワーク上の共有リソースにアクセスするためのクライアント機能も提供します。
smbclient
smbclientコマンドを利用するとSambaサーバやWindowsホストによって提供されている共有リソースを利用することが出来ます。
以下、smbclientコマンドの主なオプションです。
オプション | 説明 |
-L ホスト名 –list=ホスト名 | 指定したホストで利用可能な共有リソースを一覧表示します。 |
-N | 認証を行いません。 |
-U –user=ユーザー名 | 接続するユーザーを指定します。 |
今回はSamba(2)でマスターブラウザやSambaのユーザー管理や管理コマンド、Sambaクライアントについてでした。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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