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リソース使用率とトラブルシューティング(2)、リソース需要の分析と予測【LPIC level2】

目次

  • リソース使用率とトラブルシューティング
  • CPU使用率の測定(psコマンド等)
  • メモリとスワップ使用率の測定(freeコマンド)
  • ディスク使用率の測定(dfコマンド)
  • ネットワークトラフィックの測定(netstatコマンド)
  • リソース需要の分析と予測
  • リソース監視ツール

リソース使用率とトラブルシューティング(2)

リソース使用率とトラブルシューティング(1)の続きですので読んでない人は是非

CPU使用率の測定

CPUの使用率を測定するには、上記リンクで説明したtop、vmstat、iostat、sarコマンドなどとpsコマンドも利用出来ます。

psコマンド

psコマンドを使用することで、プロセス単位でより詳細な情報を確認することが出来ます。

オプション説明
a端末上の全てのプロセスを表示する。
e環境変数も表示する。
X制御端末のないプロセスも表示する。
u実行ユーザー名なども表示する。
r実行中のプロセスのみを表示する。
l長いフォーマットで表示する。
U ユーザー名ユーザー名で選択する。
-C コマンド名コマンド名で選択する。
-e全てプロセスを表示する。
-f引数も含めた完全なフォーマットで表示する。
-lロング形式で表示する。
-p PIDPIDで選択する。
-t tty端末名で選択する。
-u UIDユーザーIDで選択する。

pstreeコマンドとは、プロセスの親子関係をツリー状に表示するコマンドです。

lsofコマンドもプロセス情報の確認に役立ちます。

メモリ及びスワップ使用量の測定

メモリの使用量を測定するには、top、sar、freeコマンドなどが利用できます。

freeコマンド

freeコマンドとは、メモリやスワップ使用量を測定するコマンドです。

Mem行

  • total:物理メモリの総量
  • used:使用中の物理メモリのサイズ
  • free:空いている物理メモリのサイズ
  • shared:共有メモリサイズ
  • buffers:バッファキャッシュのサイズ
  • cached:ぺ^字キャッシュのサイズ

-/+ buffers/cache行

  • used:バッファキャッシュとページキャッシュを含まない、使用中の物理メモリのサイズ
  • free:バッファキャッシュとページキャッシュを含む、空いている物理メモリのサイズ

Swap行

  • total:スワップ領域の総量
  • used:使用中のスワップ領域のサイズ
  • free:空いているスワップ領域のサイズ

ディスク使用量の測定

キャパシティプランニングでは、ディスクの使用量にも注意する必要があります。

dfコマンド

dfコマンドとは、ディスク使用量や使用している割合を確認するコマンドです。

オプション説明
-a全てのファイルシステムの情報を表示する。
-h適切な単位で表示する。(1MB=1024KB)
-H適切な単位で表示する。(1MB=1000KB)
-iディスク容量ではなくiノードの使用王匡を表示する。
-lローカルファイルシステムのみ表示する。
-mMB(メガバイト)単位で表示する。
-Tファイルシステムタイプを表示する。

ネットワークトラフィックの測定

netstatコマンド

netstatコマンドとは、ネットワークインターフェースの情報を調べるコマンドです。

netstatコマンドの代替としてssコマンドを使用することが出来ます。

リソース需要の分析と予測

リソース監視ツール

コマンドでも監視することは出来ますが、リソース監視/システム監視ツールを使用することで効率よく監視できます。

collectd

collectdとは、システムの各種情報を定期的に収集する軽量なデーモンです。

collectdには以下のような機能があります。

  • CPUの使用率
  • システムの温度やファンの速度
  • プロセスの実行状況
  • ネットワークトラフィックやレイテンシ
  • ApacheやNginxのリクエストや転送状況
  • DNSサーバBINDの情報
  • データベースサーバの情報
  • スワップ状況
  • ユーザーのログイン状況

Nagios

Nagiosとは、システム監視及びネットワーク監視を行うアプリケーションです。

指定されたホストやサービスを監視し、問題があればユーティリティに通知します。

  • ネットワークサービス監視
  • システムリソース監視
  • 現状をWebブラウザで確認できるWebインターフェース
  • 問題発生時にメールやSMSでユーザーに通知
  • 問題発生時に対応するイベントハンドラを定義可能
  • ログファイルの自動ローテーション
  • ホストを階層構造で定義可能

MRTG(Multi Router Traffic Grapher)

MRTGとは、ルータなどのネットワーク機器が通信した量をグラフ化するプログラムです。

Cacti

Cactiとは、MRTGの代替となるソフトウェアです。

設定をWebブラウザベースで行えることや、過去のグラフを参照できることがMRTGと比較して優れています。

Icinga2

Icinga2とは、Nagiosからフォーク下統合監視ツールです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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