地理学

恒常風と季節風とは?貿易風や偏西風、極東風について

目次
  • 風とは?
  • 恒常風とは?
  • 貿易風とは?
  • 偏西風とは?
  • 極東風とは?
  • 季節風とは?

風とは?

風とは、地球上の空気の流れのことです。

気圧の高いところから低いところに向かって吹きます。

地球上の大気の循環の一環の貿易風や偏西風、極東風などはがあり、これらを恒常風と言います。

夏と冬で風向きが反対になる風のことを季節風(モンスーン)と言います。

恒常風とは?

恒常風とは、地球上の待機の循環の一環で年間を通してほぼ一定方向に吹く風のことです。

地球には赤道低圧帯(熱帯収束帯)と中緯度高圧帯、高緯度低圧帯、極高圧帯があります。風は気圧の高いところから低いところに吹く為、地球の気圧帯の影響で恒常風が吹きます。

気圧帯については以下の記事で説明していますので、読んでみて下さい。

貿易風とは?

貿易風とは、緯度30度付近の亜熱帯高圧帯から赤道低圧帯に向かって吹く風のことです。

地球の自転の影響で北半球では北東から、南半球では南東からそれぞれ吹きます。

貿易風と言われるのは、帆船を使用していた時代に一定方向に吹くこの風を利用して貿易が行われていた為です。

偏西風とは?

偏西風とは、緯度30度付近の亜熱帯高圧帯から緯度60度付近の亜寒帯低圧帯に向かって吹く風のことです。

偏西風は、上層に行くほど風が上層に行くほど風が強くなります。このことから上層を吹く偏西風の強い部分をジェット気流と言います。

上層ほど風が強くなるのは、地表付近は山脈や荒原などが偏西風の障害となり、上層には山脈等がないからです。

極東風とは?

極東風とは、極高圧帯から緯度60度付近の亜寒帯低圧帯に向かって吹く風のことです。

極東風は亜熱帯高圧帯から吹いてくる偏西風との間に寒帯前線を形成します。

前線とは、温度や湿度などが異なる空気のかたまりが接するところです。

季節風とは?

季節風(モンスーン)とは、夏と冬で風の向きが反対になる風のことで、夏は海洋から大陸へ、冬は大陸から海洋へ向かって吹きます。

日本付近では、夏は太平洋から南東季節風が、冬はユーラシア大陸から北西季節風がそれぞれ吹きます。

また、インド付近では夏はインド洋から南西季節風、冬はユーラシア大陸から北東季節風がそれぞれ吹きます。

夏と冬で季節風の風向きが反対になるのは、大陸と海洋の比熱の差が原因です。

大陸は海洋に比べて暖まりやすく、冷めやすい、海洋は大陸に比べて暖まりにくく冷めにくいという性質があります。

そのため夏になると大陸の方が高温になり、大陸上の空気が暖められて上昇気流が発生し、低圧部が形成されます。

風は高圧部から低圧部に向かって吹くので、夏は海洋からの湿潤な風が低圧部の大陸へ吹き込むことになります。冬になると大陸の方が低温になるため、大陸上の空気が冷やされて下降気流となり高圧部が形成されます。

そのため、冬は高圧部の大陸から低温で乾燥した風が海洋へと吹きだすことになります。

季節風は夏は海洋から大陸へ、冬は大陸から海洋へと吹きます。

東アジア、東南アジア、南アジアは季節風の影響を大きく受けるため、一般に海洋から湿潤な季節風が吹く夏は多雨となりますが、大陸から乾燥した季節風が吹く冬は少雨となります。