目次
- ローカライゼーションと国際化
- ロケール(localeコマンド)
- 文字コード(iconvコマンド)
- タイムゾーン
ローカライゼーションと国際化
言語や通貨単位、日付の書式などを地域や国に合わせることをローカライゼーションといいます。
ローカライゼーションを国ごとに行うのは大変なので、最近の多くのソフトウェアでは、最初から多言語・他地域に対応するように作られていることを国際化と言います。
ロケール
多くのソフトウェアは、利用者の地域情報(ロケール)に従って表示言語や表示書式を変更できるように作られています。
以下、ロケールの主なカテゴリです。
カテゴリ | 説明 |
LC_CTYPE | 文字の種類やその比較・分類の規定 |
LC_COLLATE | 文字の照合や整列に関する規定 |
LC_MESSAGES | メッセージ表示に使用する言語 |
LC_MONETARY | 通貨に関する規定 |
LC_NUMERIC | 数値の書式に関する規定 |
LC_TIME | 日付や時刻の書式に関する規定 |
環境変数LC_ALLが設定されていれば、すべてのカテゴリで必ずその値が使われます。
環境変数LANGが設定されていれば、すべてのカテゴリでその値が使われますが、個々のカテゴリごとに個別の設定が可能です。
localeコマンド
localeコマンドを実行すると、現在のロケール設定を確認できます。
オプション | 説明 |
-a | 設定可能なロケールを表示する。 |
-m | 利用できる文字コードの一覧 |
文字コード
Linuxでは、様々な文字コードを扱うことが出来ます。
文字コード | 説明 |
ASCII | 7ビットで表される基本的な128種類の文字 |
ISO-8859 | ASCIIを拡張した8ビットの文字コードで256種類の文字 |
UTF-8 | Unicodeを使った文字コードで、1文字を1バイト~6バイトで表す。 |
日本語EUC | UNIX環境で標準的に利用されていた日本語の文字コード |
シフトJIS | Windowsで利用される日本語の文字コード |
ISO-2022-JP | 電子メールなどで利用される日本語の文字コード |
iconvコマンド
文字コードの変更にはiconvコマンドを使用します。
オプション | 説明 |
-f 入力文字コード | 変換前の文字コードを指定する。 |
-t 出力文字コード | 変換して出力したい文字コードを指定する。 |
-l | 扱える文字コードを表示する。 |
タイムゾーン
地域ごとに区分された標準時間帯をタイムゾーンと言います。
タイムゾーンの情報は、/usr/share/zoneinfoディレクトリ以下のバイナリファイルに格納されています。
システムで利用する/usr/share/zoneinfoディレクトリ以下のファイルを/etc/localtimeにコピーすることで設定できます。
タイムゾーンは環境変数TZで設定することも出来ます。
tzselectコマンドを利用すると、一覧から選択することでタイムゾーンの設定値を確認可能です。
tzconfigコマンドを実行すると/etc/localtimeと/etc/timezoneの値をまとめて変更できます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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