目次
- ネットワークのトラブルシューティング
- 主なネットワーク設定・管理コマンド
- ネットワークインターフェースの設定
- DNSの設定
- DNSの概要
- DNSの設定(/etc/resolv.conf、/etc/nsswitch.conf)
- systemd-resolved
- DNS管理コマンド(hostコマンド、digコマンド)
ネットワークのトラブルシューティング
主なネットワークの設定・管理コマンド
pingコマンド
ネットワークの疎通確認に使うコマンドです。
オプション | 説明 |
-c | 疎通確認用パケットの送信回数 |
-i | 疎通確認用パケットの送信間隔 |
-n | 結果表示の形式をホスト名ではなくアドレスで表示 |
tracerouteコマンド
指定されたホストまでパケットが伝わる経路を表示します。
tracepathコマンド
指定されたホストまでパケットが伝わる経路を表示します。
経路上の最大転送単位を確認します。
hostnameコマンド
ホスト名を指定しなかった場合、現在のホスト名を表示します。
netstatコマンド
ネットワーク機能に関する様々な情報を表示します。
開いているポートの確認によく利用します。
オプション | 説明 |
-a | 全てのソケット情報を表示する。 |
-c | 状況を1秒ごとにリアルタイムで表示する。 |
-i | ネットワークインターフェースの状態を表示する。 |
-n | アドレスやポートを数値で表示する。 |
-p | PIDとプロセス名も表示する。 |
-r | ルーティングテーブル表示する。 |
-t | TCPポートのみを表示する。 |
-u | UDPポートのみを表示する。 |
ncコマンド
ncコマンドは、テキストストリームにおけるcatコマンドと同様の働きをネットワーク上で行うコマンドです。
オプション | 説明 |
-l | 指定したポートをリッスンする。 |
-p ポート | ポート番号を指定する。 |
-u | UDPを利用する。 |
-o ファイル | 指定したファイルに出力する。 |
routeコマンド
ルーティングテーブルの表示や操作を行います。
ルーティングとは、複数のネットワーク間でデータが正しく届くように、IPパケットの通過する経路を制御することです。
その為の情報が記述されているのがルーティングテーブルです。
ipコマンド
ipコマンドは、ネットワークインターフェースやルーティングテーブル、ARPテーブル等を管理するコマンドです。
以下、ipコマンドの代表的なオブジェクトです。
オブジェクト | 説明 |
addr | IPv4、IPv6アドレス |
link | ネットワークデバイス |
neighbour (neighbor) | IPv4のARPキャッシュ、IPv6のNDキャッシュ |
route | ルーティングテーブル |
以下、代表的なコマンドです。
コマンド | 説明 |
add | 値の追加 |
del | 値の削除 |
show | 現在の状態の表示 |
ネットワークインターフェースの設定
IPアドレスを確認する時によく使われるのはifconfigコマンドです。
ifconfigコマンドは、ネットワークインターフェースの状態を表示したり、設定を行ったりします。
パラメータ | 説明 |
IPアドレス | IPアドレスを設定する。 |
netmask サブネットマスク | サブネットマスクを設定する。 |
up | ネットワークインターフェースを有効化する。 |
down | ネットワークインターフェースを無効化する。 |
ifup、ifdownコマンド
指定したネットワークインターフェースを有効にする、無効にする、といった操作には、ifupコマンドやifdownコマンドも利用できます。
DNSの設定
DNSの概要
TCP/IPネットワークでは、ネットワーク上のコンピュータを識別する為にIPアドレスを利用します。
しかし、数値であるIPアドレスは人間にとって扱いにくいので、コンピュータにホスト名を設定し、ホスト名でコンピュータを指定できるようにしています。
その為、ホスト名とIPアドレスを相互に変換する必要があります。
少数のホストであれば/etc/hostsファイルで対応できますが、数が多くなったりすると難しくなります。
そこでDNSを使います。DNSでは、DNSサーバーがホスト名とIPアドレスの変換サービスを提供します。
DNSサーバーの基本的な役割は、ホスト名とIPアドレスを相互に変換することです。
これを名前解決といいます。
ホスト名からIPアドレスを求めることを正引き、その反対を逆引きといいます。
DNSの設定ファイル
/etc/resolv.confファイル
DNSによる名前解決を利用するにはどこかにあるDNSサーバーを参照するか設定する必要があります。
参照先DNSサーバーは/etc/resolv.confファイルに設定します。
/etc/nsswitch.confファイル
名前解決をする手段は様々です。
/etc/nsswitch.confとは、名前解決をどういう順序で利用するか設定するファイルです。
systemd-resolved
systemdを採用したディストリビューションでは、名前解決にsystemd-resolvedサービスが使われています。
設定は/etc/systemd/resolved.confファイルで行います。
DNS管理コマンド
hostコマンド
DNSサーバーを使ってホストやドメインに関する情報を表示します。
digコマンド
DNSサーバーに登録されている情報を詳しく表示できるのがdigコマンドです。
知りたい情報のタイプは検索タイプで指定します。
オプション | 説明 |
-x | IPアドレスからホスト名を検索する。 |
以下、digコマンドの主な検索タイプです。
検索タイプ | 説明 |
a | IPアドレス |
aaaa | IPv6アドレス |
any | 全ての情報 |
mx | メールサーバーの情報 |
ns | ネームサーバーの情報 |
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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