地震は地形にも大きな影響を与えます。地震の地形への影響や津波について解説します。
目次
- 地震の影響
- 地震性地殻変動とは?
- 内陸直下地震の地形への影響
- 津波
- 津波の特徴
- 津波の発生原因
地震性地殻変動とは?
プレート境界地震などの大地震の際、日本列島の沿岸部では海岸部が隆起(地面が海に対して高くなる)したり、沈降(地面が海に対して低くなる)したりすることがあります。
これを地震性地殻変動と言います。
地震性というのは、地殻変動には地震を伴わず、ゆっくりと広域にわたって地殻が昇降する曲隆・曲降という現象があるからです。
地震性地殻変動は、一般に、海洋プレートの沈み込み運動で、大陸プレートが下に引っ張られ沈降し、その歪みの限界に達した時、プレート間の巨大逆断層がずれて大地震を発生させます。
同時に下に引っ張られていた陸側地殻は反発して元に戻ります。
つまり、地震で隆起した陸側地殻は、地震後また沈降し始め、次の地震の前まで沈降運動が続き、次の地震時にまた隆起するということを繰り返します。
この地震間の沈降を逆戻りと言います。
日本のような海溝に面する島弧の沿岸地域は、地震時の急激な隆起と地震間のゆっくりした沈降を繰り返しています。
地震時の隆起量と地震間の逆戻り量が同じなら、長期的には海岸の高度は変化しませんが、実際には隆起量が逆戻りの沈降量を上回ることが多く、沿岸地域は長期的には隆起を続けています。
この地震の繰り返しサイクルの中で残っていく隆起の原因は、まだわかっていません。
プレート運動によって大陸側に堆積物が付加されていくので、その体積増加が原因かもしれません。
あるいは、遠因はプレートの運動ですが、大陸地殻が曲降運動のような非地震性のゆっくりとした隆起を受けているためかもしれません。
内陸直下地震の地形への影響
内陸直下地震も地形に様々な変化を起こします。
活断層はその繰り返しによって、急な崖や、平坦面上の段差、複数の河道や尾根の連続した屈曲など、通常の河川侵食では考えられない独特の断層地形を発達させます。
活断層の調査や認定は、断層地形を手掛かりにして、その周辺の新しい地層や地形の変位を踏まえて行われています。
津波
津波とは、海底が地殻変動で広い範囲にわたって一瞬に隆起したり、沈降したりすることで、その上の海水が一斉に動かされて発生します。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、津波が沿岸部だけでなく平野にまで及び被災地に多くの被害をもたらしました。
この原因は津波の波長が長かったためです。
津波の特徴
津波は、風で引き起こされる海岸の波とは全く異なります。
海岸の波なら波長は100メートルほど、周期も10秒くらいなので一瞬水を被っても波はすぐに引きます。
しかし、津波は波長が長く(数十キロメートル)、周期も長い(数分~数十分)ので、海面が上がったままの状態が長く続きます。
これが通常の津波ですが、もしもっと波長の長い津波が内陸に侵入したらどうなるでしょうか?
海面の高さが長く上がったままの状態が続くことになり、海面はどんどん内陸に入っていきます。
東日本大震災の津波はこのようにして平野の中に深く侵入していったのです。
津波の発生原因
津波は海底が地殻変動で広い範囲にわたって一瞬に隆起したり、沈降したりすることで、その上の海水が一斉に動かされて発生します。
動く海底の面積が広いほど、長波長の津波が発生します。
海底の地殻変動は地震を起こしたプレート境界断層の動きで引き起こされます。
東日本大震災の震源断層は規模が大きかったので広範囲にわたりました。
大陸プレートの下に海洋プレートが沈み込むプレート境界面は長大で、プレート沈み込みが始まる海溝から内陸側へと深くなりながら広がっています。
その為地殻変動のエリアが陸側に近いところまで広がり、長周期の津波が発生したのです。